2012年12月18日

インソーシングブーム

アメリカでの製造コストは中国よりも安い!?
先週アップしたアメリカの製造業におけるリショアリング現象をみた米人たちが推奨記事としてAtlantic誌の”インソーシングブーム”を送ってきてくれました。

最近ではアップル、ワールプールやGEをはじめとして一部の主要製造業がアメリカに戻ってくるという動きが注目を浴びています。 記事では主にアプライアンスパークの巨大製造拠点に焦点をあてながら、50年代から70年代まで伸びてきたアメリカの製造業をおさらい。 その後、アメリカの製造業が一気に労賃の安い市場へ移行していってしまったことは軽率であったと。 

誰もが労賃ばかりに目がいき、2000年比で原油価格も3倍となり輸送コストに大きなインパクトを齎し、中国における人件費は5倍となり今なお年率18%で上昇がつづき、アジアでの天然ガスは平均でもアメリカの4倍のコストとなっており、目に見えないコストは膨らむばかりである、と。 また、これらに加えて自動化やユニオン問題の改善により、製造コストにおける人件費の比率が低下してきているのも考慮しなければならない。

生産性に関して、

GEでの温水器の平均組立て時間は中国で10時間要していたがケンタッキー工場では2時間であり、生産時間や労務管理についてもよく考慮すべきことを指摘。 製造コストは中国で製造した場合1,599ドルに対してケンタッキーでは1,299ドル。 先般、お会いしたリショアリングイニシアチブの創業者であるモーザー氏も、オフショアリングしたメーカーの約60%が十分な事業上の試算ができておらず、また、約25%のメーカーは自国で製造した方が安価にできると述べている。

GEも現在の国内生産比率である55%から2014年末までに75%に引き上げることを予定。 アメリカ国内だけで製造労働者が賄えるのかという問題もあります。 最近、欧州の製造業も著しいコスト削減の目的で、部品点数を絞り込みすぎたばかりに、品質に支障をきたすケースも見受けられてきている話をチラホラ聞きます。 

人口は年率1%増、300万人づつふえていても、65万人の高度技能者が不足。 需要があっても製造の伸びは鈍化せざるを得ないというジレンマがあるとともに、前述した欧州の問題にも見られるように、メカ系のエンジニアや設計者も育成していかねばならないです。 

労働力の輸入と内需拡大、教育(+教育産業)というのは大事なファウンデーション。 2014年、2015年までどのように変貌していくか楽しみです。 おのずと三国取引や輸出が増えるはずです。 製品、分野、政治関係、輸出入コストに応じた製造試算と戦略が改めて必要になってきます。 l



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Posted by I.T.A., Inc., President, Shin Kishioka・岸岡慎一郎 at 21:47 │アメリカ